【特定活動告示34号】高度専門職1号・2号は親の帯同が可能?申請の条件などを詳しく解説

「高度専門職ビザなら家族ビザで親を呼び寄せられる?」「どんな条件を満たせば親の帯同が可能なの?」

高度専門職ビザで、親の帯同を希望している方のなかには、そんな疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この記事では、高度専門職ビザで親を帯同させるための在留資格や申請条件、必要書類などを、行政書士がくわしく解説します。

高度専門職ビザをお持ちで親の呼び寄せを検討している方や、自分が条件を満たしているか知りたい方は、ぜひ最後まで記事をご覧ください。

※正確には在留資格「高度専門職」「特定活動(告示34号)」ですが、この記事では、一般的に伝わりやすい「高度専門職ビザ」「特定活動ビザ」という表記を使っています。

記事の監修者

東京セントラル行政書士事務所
行政書士 谷田

在留資格申請をメインに運営している行政書士事務所です。
事務所所在地は東京日本橋駅から徒歩2分のところにあります。
お問い合わせはこちらからお気軽にお送りください。

目次

高度専門職は家族滞在ビザで親の帯同が可能?

結論から言うと、家族滞在ビザでは親を帯同させることはできません。日本で就労ビザを持つ外国人の配偶者や子どもを日本に滞在させる目的の在留資格だからです。

しかし条件を満たせば、特定活動ビザのなかの「特定活動告示34号 高度専門職外国人又はその配偶者の親」を申請することで、一定期間に限り親を帯同させることが可能です。

行政書士 谷田

特定活動ビザとは、一般の在留資格には規定されていない活動を、法務大臣が個別に具体的な内容を指定し、その活動内容のみで在留を許可する在留資格です。

特定活動34号の対象には、自分の両親だけでなく配偶者の両親も含まれます。また、実の親でなく養親も対象です。

特定活動告示34号の目的は、高度専門職外国人夫婦の子育てや産後のサポートのために、親の呼び寄せを特例的に認めることです。

そのため、無条件に呼び寄せができるわけではなく、親を帯同させるには決められた条件をすべて満たす必要があります。

【特定活動34号】高度専門職1号・2号の親の帯同に必要な条件

特定活動34号で親を帯同させるには、以下4つの条件をすべて満たす必要があります。高度専門職1号・2号のどちらであっても、条件に差はありません。

それぞれの条件について詳しく解説します。

申請の時点で予定世帯年収が800万円以上

親の帯同が許可される1つ目の条件として、申請の時点で世帯年収予定が800万円以上であることがあります。

証明しなくてはならないのは、過去の年収実績ではなくこれからの世帯年収です。そのため就労先企業から「年収見込み証明書」を発行してもらい、今後の年収を証明する形になります。

親の在留期間中に、産休・育休の取得などにより実際の年収が下がる場合であっても、復職の見込みなど十分な事情説明ができ、要件を満たしていることが確認できれば問題ありません。

行政書士 谷田

特定活動告示34号の申請にあたり、「私たちの場合はどうなるの?」など、疑問や不安がある方は、お気軽に東京セントラル行政書士事務所までご相談ください。

高度専門職外国人と親が同居すること

親を帯同させる高度専門職外国人本人と帯同する親が、期間中は同居することが条件です。

親の帯同の目的が妊娠中・子育て中のサポートであるため、同居が必須条件となります。

7歳未満の子の養育や妊娠中の支援目的であること

特定活動34号は、夫婦の子育てや妊娠中のサポートを行うことを目的とした在留資格です。そのため、アルバイトなどの就労活動は認められません。

子が7歳になった時点で、高度専門職外国人またはその配偶者が妊娠していない場合は、特定活動34号ビザの更新はできません。

行政書士 谷田

なお、「7歳未満」には7歳は含まれません。
子が満7歳を迎える時点で条件を満たさなくなる点に注意しましょう。

夫婦のうちどちらか一方の親が特定活動告示34号で在留中でないこと

特定活動34号で呼び寄せられるのは、高度専門職外国人の両親、または配偶者の両親のいずれか一方に限られます。

呼び寄せが可能なパターンは以下のとおりです。

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招へいするパターン可否
高度専門職外国人の両親のみ
配偶者の両親のみ
高度専門職外国人の両親と配偶者の両親
(合計4名)
高度専門職外国人の親1名と配偶者の親1名
(合計2名)
行政書士 谷田

高度専門職外国人の両親または配偶者の両親が、特定活動34号以外の在留資格で日本に在留している場合は、もう一方の両親を特定活動34号で呼び寄せることが可能です。

特定活動告示34号の申請の流れ

申請の種類は、親が今どこにいるか、どの段階かによって変わります。

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申請の種類どんなときに使うか
在留資格認定証明書交付申請海外にいる親を、日本に呼ぶとき
在留資格変更許可申請ほかの在留資格で日本にいる親が、特定活動告示34号に切り替えるとき
在留期間更新許可申請在留期間を延ばすとき

高度専門職の方と一緒に来日する場合だけでなく、高度専門職の方が先に来日したあとで、親を本国から呼ぶこともできます。それぞれの申請の詳しい手続きは、入管のホームページで確認できます(認定・変更・更新)。審査にかかる期間は、申請する入管や時期、申請内容によって大きく変わります。出産予定日など来てほしい時期が決まっている場合は、余裕をもって準備を始めましょう。

海外から呼ぶ場合(在留資格認定証明書交付申請)の流れ

STEP
条件の確認

世帯年収が800万円以上か、呼ぶ目的(お子さまの養育・妊娠中のサポート)に当てはまるか、もう一方の親がすでに特定活動告示34号で来ていないかを確認します。

STEP
書類の準備

勤務先に年収見込みの証明書を発行してもらい、本国から親子関係がわかる書類を取り寄せます。外国語の書類には日本語訳を付けます。

STEP
入管への申請

日本にいる高度専門職の方や、申請取次の行政書士などが、住んでいる地域を管轄する地方出入国在留管理局に申請します。

STEP
在留資格認定証明書の交付と査証の申請

在留資格認定証明書が交付されたら、親が住んでいる国の日本大使館・領事館で査証(ビザ)を申請します。

STEP
来日・在留カードの受け取り

空港で上陸許可を受け、在留カードを受け取ります。高度専門職の方と同じ住所に住み、14日以内に市区町村の窓口で住居地の届出をします。

日本にいる親が切り替える場合(在留資格変更許可申請)の流れ

ほかの在留資格で日本にいる親が切り替える場合は、住んでいる地域を管轄する地方出入国在留管理局に在留資格変更許可申請をします。変更の申請では、3か月以上続けてお子さまの養育や妊娠中のサポートをする予定であることなども確認されます。

注意したいのは、短期滞在(観光などの短い滞在)で来日した親の切り替えは、原則として認められないことです。長く滞在してもらう予定なら、最初から在留資格認定証明書交付申請で呼ぶ準備をしましょう。

更新の申請は、在留期間が6か月以上ある方なら、期限が切れる3か月前からできます。

親の帯同を申請する時に必要な書類

特定活動告示34号の申請書類は、「世帯年収がわかる書類」と「家族の関係がわかる書類」の2つが中心です。さらに、お子さまの養育のために呼ぶのか、妊娠中のサポートのために呼ぶのかで、そろえる書類が少し変わります(出入国在留管理庁「在留資格『特定活動』(高度専門職外国人又はその配偶者の親・特別高度人材外国人又はその配偶者の親)」)。

ここでは、海外にいる親を呼ぶ場合の在留資格認定証明書交付申請の主な提出書類を紹介します。

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書類ポイント
在留資格認定証明書交付申請書 1通申請の基本の書類
高度専門職の方の世帯年収(予定)がわかる書類 1通勤務先が発行する年収見込みの証明書など
高度人材外国人にかかる確認書 1通高度専門職の方に関する確認書

このほか、呼ぶ目的に合わせて次の書類を用意します。

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呼ぶ目的追加で用意する書類
7歳未満のお子さまの養育・親と高度専門職の方(またはその配偶者)の親子関係と、お子さまが7歳未満であることがわかる書類(戸籍謄本、出生証明書の写しなどのいずれか)
・高度専門職の方、配偶者の方、7歳未満のお子さまの在留カードまたはパスポートの写し
妊娠中のサポート・親と高度専門職の方(またはその配偶者)の親子関係がわかる書類(戸籍謄本、出生証明書の写しなどのいずれか)
・妊娠中であることがわかる書類(医師の診断書、母子健康手帳の写しなど)

すでに日本にいる親がほかの在留資格から切り替える在留資格変更許可申請ではの代わりに、パスポートと在留カードを窓口で見せます。あわせて、高度専門職の方と同居することがわかる資料も出します。更新の申請でも、同居が続いていることや世帯年収が確認されます。

外国語で書かれた書類には、日本語の訳文を付けます。日本で発行される証明書は、発行日から3か月以内のものを出します。産休・育休で世帯年収が一時的に下がる場合は、休業前や復職後の収入、休業の予定期間がわかる書類も用意しておくと、事情を説明しやすくなります。

ご注意ください

上記の書類は、在留資格認定証明書交付申請のときに提出する書類の一例です。申請の種類や申請人の方の状況によって、必要な書類は全く異なります。全てをそろえて提出したとしても、入管から追加の資料を求められ、別途資料の提出が必要になることがあります。

行政書士 谷田

親子関係の書類は、国によって取り寄せ方や名前が違います。本国から取り寄せる書類は時間がかかりやすいので、早めに準備を始めましょう。

特定活動告示34号の在留期間

特定活動告示34号の在留期間は、1回あたり最長1年です。1年より短い期間が、月単位で決められることもあります。

期間は、お子さまが7歳になる時期や、高度専門職の方の在留期間などをふまえて決まります。お子さまが7歳になったあとは、呼ぶ目的がなくなるため、妊娠中のサポートなどほかの目的がなければ更新できません。

妊娠中のサポートで来日した場合も、出産後に7歳未満のお子さまの養育を目的として条件を満たしていれば、在留期間の更新を申請できます。

特定活動告示34号の申請手数料

海外から呼ぶ場合の在留資格認定証明書交付申請には、入管の手数料はかかりません。

在留資格変更許可と在留期間更新許可は、許可されたときに手数料を納めます。2026年10月1日以降に受け付けた申請から手数料が改定され、許可される在留期間によって金額が変わるしくみになりました。窓口とオンラインで金額と納付方法が違うので、申請する方法に合うタブをご覧ください。

窓口で申請した場合は、許可のときに収入印紙で納付します。

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許可される在留期間手数料
3月10,000円
6月18,000円
1年33,000円

表にない期間で許可された場合は、金額が異なります。詳しくは在留資格変更許可申請のページやオンライン申請における手数料額のページをご確認ください。

配偶者やお子さまの在留資格、家事の手伝いを頼みたい場合

高度専門職の方の配偶者やお子さまは、在留資格「家族滞在」で一緒に暮らすのが一般的です。配偶者の方がフルタイムで働きたい場合は、「特定活動告示33号」という別の在留資格を使えることがあります。

また、親とは別に、家事を手伝ってもらう人を雇いたい場合は、家事使用人の在留資格を使えることがあります。詳しくは家事使用人の記事もあわせてご覧ください。

親が日本にいる間に気をつけること・必要な届出

特定活動告示34号で認められるのは、お子さまの養育や妊娠中のサポートなどの日常的な活動です。アルバイトなど、報酬を受ける活動はできません。許可なく働くと、資格外活動として罰則や退去強制の対象になるおそれがあります。

在留中は、高度専門職の方との同居が続いていることが必要です。引っ越したときは、14日以内に住居地変更の届出をします。

また、正当な理由がないまま、認められた活動を3か月以上していない場合は、在留資格が取り消される可能性があります(出入国在留管理庁「在留資格の取消し」)。お子さまの養育やサポートが終わったときは、帰国の予定を早めに考えましょう。

特定活動告示34号は、呼ぶ側が在留資格「高度専門職」で日本に在留していることが前提です。そのため、高度専門職の方が永住許可を受けて「永住者」に変わると、親が日本に在留する根拠がなくなり、親には帰国していただく必要があります。

親に引き続き日本にいてもらいたい場合の対策として、永住許可申請ではなく、高度専門職2号への在留資格変更許可申請を行うという方法があります。1号と2号の違いは高度専門職ビザの記事で解説しています。

高度専門職の方の勤務先にお願いすること

親を呼ぶ申請では、世帯年収の書類など、高度専門職の方の勤務先に用意してもらう書類があります。勤務先の人事・総務の担当者の方には、次のような協力をお願いすることになります。

  • 年収見込みの証明書の発行:これから1年間の報酬の見込み額がわかる書類です。配偶者の方も働いている場合は、配偶者の方の勤務先にも依頼します
  • 産休・育休を取る場合の書類:休業の予定期間や、復職の予定がわかる書類があると、一時的に年収が下がる事情を説明しやすくなります
  • 転職・退職の予定の共有:高度専門職の方の勤務先や在留資格が変わると、親の在留にも影響します。予定がわかった時点で、早めに手続きを確認しましょう
行政書士 谷田

世帯年収は、高度専門職の方と配偶者の方の報酬を合わせた額です。ほかの家族の収入は含まれないので、書類を頼む前に確認しておきましょう。

親の呼び寄せを行政書士に依頼するとできること

特定活動告示34号の申請は、ご自身で行うこともできます。そのうえで、行政書士に依頼すると次のような負担を減らせます。

行政書士に依頼すると
  • 世帯年収や呼ぶ目的、呼ぶ時期が条件に合っているか、一緒に整理できる
  • 本国から取り寄せる書類を含めて、ご家族に合わせた必要書類のリストを作ってもらえる
  • 申請取次の届出をした行政書士が申請書を提出するため、育児や仕事で忙しい中、入管の窓口へ行く回数を減らせる
  • 入管から追加資料を求められたときも、相談しながら対応できる

高度専門職の方の親の呼び寄せでお困りの際は、東京セントラル行政書士事務所にお問い合わせください。

まとめ

高度専門職ビザで親を帯同させるための特定活動告示34号の条件や必要書類、申請の流れなどを紹介しました。この記事の重要ポイントは以下のとおりです。

  • 高度専門職ビザは条件を満たせば一定期間の親の帯同が可能
  • 世帯年収800万円以上・同居・7歳未満のお子さまの養育または妊娠中のサポートなど、条件をすべて満たす必要がある
  • 呼び寄せられるのは夫婦どちらか一方の両親に限られ、両家の親を同時に呼ぶことはできない
  • 在留期間は1回あたり最長1年。親は日本で働くことはできない
  • 短期滞在で来日した親の切り替えは原則として認められないため、長く滞在する予定なら最初から呼び寄せの申請をする
行政書士 谷田

親を呼べるかどうかは、世帯年収やお子さまの年齢、出産予定日などによって変わります。
ご自身での申請に不安がある方や、申請の手間を減らしたい方は、ぜひ一度東京セントラル行政書士事務所にご相談ください。

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よくある質問

育休・産休に入ると世帯年収が800万円を下回ってしまいますが親の呼び寄せはできますか?

育休・産休による一時的な年収の減少であれば、呼び寄せや更新が認められる場合があります。雇用が継続していて復職が見込まれること、収入減少が一時的なものであること、復職後の年収見込み等を証明することで、世帯予定年収の条件を満たしていると判断される場合があります。

>>予定世帯年収の条件について詳しく見る

配偶者の親が就労ビザで日本に在留している場合、特定活動告示34号で自分の親を呼ぶことはできますか?

配偶者の親が特定活動34号以外の在留資格(就労ビザなど)で在留している場合は、自分の親を特定活動34号で呼び寄せることができます。呼び寄せが制限されるのは、配偶者の親が特定活動34号の活動を指定されて在留している場合のみです。

>>呼び寄せの条件について詳しく見る

実の親ではなく養親ですが呼び寄せられますか?

養親であっても呼び寄せは可能です。

身分関係を証明できて、他の条件を満たせば特定活動告示34号の対象となります。

親が日本にいる間、アルバイトをすることはできますか?

できません。特定活動告示34号で認められるのは、お子さまの養育や妊娠中のサポートなどの日常的な活動で、報酬を受ける活動は含まれていません。

>>親が日本にいる間に気をつけることを詳しく見る

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