「日本人と結婚しました。在留資格はどうすればよいですか?」
「婚姻届を出していますが同居していません。ビザは取れますか?」
「内縁(事実婚)でも配偶者ビザは取れますか?」
「日本人の配偶者等」の在留資格は、日本人の配偶者・日本人の特別養子・日本人の子として出生した者を受け入れるための在留資格です。この在留資格では「活動の制限がない」と説明されることがありますが、正確には「日本人の配偶者等としての身分・地位に基づく活動」の範囲内である必要があります。
この在留資格の審査で最も重要なのは「婚姻の実体」の確認です。法律上の婚姻関係があるだけでは足りず、同居・協力・扶助を中心とした実体的な夫婦生活が営まれているかどうかが審査されます(平成14年最高裁判決)。
本記事では日本人の配偶者等ビザの3つの該当範囲・婚姻の実体・日本人の子として出生した者と特別養子の取り扱いを詳しく解説します。

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日本人の配偶者等ビザの3つの該当範囲
日本人の配偶者等ビザ該当範囲は3つあります。それぞれの内容や注意点は以下のとおりです。
| 該当範囲 | 内容 | 注意点・備考 |
|---|---|---|
| ①日本人の配偶者 | 現に法律上有効な婚姻関係にある者 (双方の国籍国において法的に 夫婦として認められていること) | ・内縁・事実婚・離婚・死別は対象外 ・法律婚だけでなく「婚姻の実体」も必要 ・基本的には同居が必要 |
| ②日本人の特別養子 | 民法第817条の2に基づく家庭裁判所の 審判で成立した特別養子縁組の養子 | ・普通養子は対象外 |
| ③日本人の子として 出生した者 | 出生の時に父または母が 日本国籍を有していた者 (嫡出子・認知された嫡出でない子) | ・普通養子や出生後に父母が帰化した場合は対象外 ・外国で出生した実子も対象 |
日本人の配偶者として認められるには法律的に婚姻している必要があり、内縁(事実婚)の配偶者は在留資格の対象外です。
また、生まれた子どもが「日本人の子として出生した者」と認められるには、出生の時点で父または母が日本国籍を有していることが要件です。「出生後に父または母が日本国籍を取得した場合(帰化等)」は、対象にならない点に注意が必要です。
【最重要ポイント】婚姻の実体(最高裁判決より)
日本人の配偶者ビザの審査において最も重要なのが「婚姻の実体」の確認です。平成14年(2002年)10月17日の最高裁判所判決において、「婚姻の実体」が重要とされ、その条件が明確に示されました。
本章では、「婚姻の実体」が重要とされた最高裁の判例を紹介し、「婚姻の実体」とは何なのかを解説します。
「婚姻の実体」が重要とされた最高裁判所判決のポイント
最高裁による判決のポイントは以下の3つです。
- 「日本人の配偶者等」の在留資格は、法律上婚姻しているという事実だけで当然に認められるものではない。
- 重要なのは、夫婦として永続的な精神的及び肉体的結合を目的として、真摯な意思をもって共同生活を営むことを目的とした特別な身分関係を有する者としての意思と実態が存在しているかどうかである。形式上の婚姻ではなく、実際に夫婦として生活していることが求められる。
- たとえ法律上は婚姻関係が続いていても、夫婦の一方または双方が婚姻継続の意思を失い、共同生活の実態もなく、今後関係修復の見込みがない場合には、実質的には婚姻関係の基盤を失っていると判断され得る。
この判例では、「法律婚=在留資格許可」という考え方は採用されておらず、実際に夫婦としての生活実態が存在しているかどうかが審査上の重要な判断要素とされています。
「婚姻の実体」とは?同居・協力・扶助
婚姻の実体には同居・協力・扶助の3つの要素があります。それぞれの定義は以下のとおりです。
- 同居:合理的な理由がない限り、同居して生活していること
- 協力:夫婦間で互いに協力し合って生活していること
- 扶助:夫婦間で互いに扶助(支え合い)していること
上記の3要素を中心とし、実体的な夫婦生活が営まれているかどうかが審査されます。
「日本人の子として出生した者」の対象要件
日本人と外国人の間に子どもが生まれた場合、子どもは「日本人の子として出生した者」となり日本人の配偶者等の在留資格の対象となります。
「日本人の子として出生した者」の対象となるケースは以下の通りです。
- 出生の時に父または母のいずれか一方が日本国籍を有していた者(嫡出子・認知された嫡出でない子)
- 本人の出生前に父が死亡し、かつ死亡のときに日本国籍を有していた場合
- 出生の時に父または母のいずれか一方が日本国籍を有し、外国で出生した実子
子どもが「日本人の子として出生した者」の対象となるには、出生時に父親または母親のどちらかが日本国籍であることが必須条件です。
子を出生した後に父母が日本国籍を離脱した場合でも、日本人の子として出生したという事実は変わらないため、配偶者等の在留資格の対象となります。
また、「本邦で出生したこと」は要件ではないため、外国で出生した場合でも親のどちらかが日本国籍であれば「日本人の子として出生した者」の対象となります。
「日本人の子として出生した者」の対象とならないケースは以下のとおりです。
- 普通養子(特別養子を除く養子縁組による養子)
- 出生後に父または母が帰化(日本国籍取得)した場合
出生後に日本国籍を取得したとしても、出生時点では日本国籍を有していないため、生まれた子どもは「日本人の子として出生した者」の要件から外れます。
また、外国籍の子どもを日本人夫婦・片方が日本国籍の夫婦が養子として迎え入れる場合、普通養子か特別養子かで扱いが異なります。
特別養子と普通養子の違い
特別養子と普通養子の違いは、以下の表のとおりです。
| 特別養子縁組(民法817条の2) | 普通養子縁組(民法792条) | |
|---|---|---|
| 縁組の方法 | 家庭裁判所の審判により成立する | 当事者間の合意(養子縁組届)で成立する |
| 年齢制限 | 原則として養子となる者が請求時15歳未満(例外あり) | 尊属又は養親より年長でない者 |
| 実親との親族関係 | 養子と実方の父母・血族との親族関係が終了する(実親との縁が切れる) | 実親との親族関係は継続する |
| 「日本人の配偶者等」の在留資格 | 対象 | 対象外(養子が6歳未満の場合は「定住者」ビザ等を検討) |
「日本人の配偶者等」の在留資格の対象となるのは、特別養子縁組です。
普通養子縁組の場合は「日本人の配偶者等」の在留資格の対象とならないため、養子が6歳未満の場合は「定住者」ビザ等を検討しましょう。
日本人の配偶者等ビザの重要ポイントまとめ
日本人の配偶者等ビザの対象について解説しました。日本人の配偶者等ビザの重要ポイントは以下の3点です。
- 日本人の配偶者:法律婚かつ婚姻の実体(同居・協力・扶助)が重要視されており内縁・事実婚は対象外
- 日本人の特別養子:家庭裁判所の審判で成立した特別養子縁組のみが対象で普通養子は対象外
- 日本人の実子:出生の時点で父または母が日本国籍を有していることが必要。親のどちらかが日本国籍を持つ場合、外国で生まれた実子も「日本人の配偶者等ビザ」の対象
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よくある質問(Q&A)
- 仕事の都合で夫婦別居をしています。婚姻の実体なしとして在留資格が認められなくなりますか?
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「単身赴任」等の合理的な理由がある別居の場合、別居している事実だけをもって婚姻の実体がないとは判断されず、在留資格が許可されるケースもあります。ただし、単身赴任とはいっても子供が義務教育期間であるために簡単には引っ越しできず、妻が子供と一緒に東京に残り夫が単身赴任というようなやむを得ない事情がある場合を除き、基本的には別居は認められません。不安な場合は東京セントラル行政書士事務所にご相談ください。
- 離婚調停中ですが、在留資格の更新はできますか?
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離婚調停が行われている場合でも、夫婦一方のみが離婚意思を有し一方は婚姻の意思を有している段階では、在留資格の更新が許可される可能性があります。離婚が成立した後は「日本人の配偶者等」の在留資格該当性が失われます。離婚成立後にも日本で行いたい活動がある場合には速やかに他の在留資格への変更を検討する必要があります。
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