経営・管理ビザの申請要件や申請書類について行政書士が解説

目次

経営・管理の許可を得るための前提要件

 まず、経営・管理の在留資格の許可を得るための大前提となる『第一関門の要件』を見ていきましょう。

・資本金3,000万円以上
・経営歴が3年以上もしくはMBAを保有
1名以上の日本人もしくは永住者もしくは配偶者ビザもしくは定住者ビザの常勤従業員を雇用
・申請人もしくは雇用している従業員がN2相当以上の日本語能力を保有
・事業計画書があり、中小企業診断士などの専門家のお墨付きがある

 経営・管理ビザ(もしくは高度専門職1号ハ)を申請したいと考えている方は、上記要件全てに当てはまっているかどうか、まずは確認をしてください。

 現状では当てはまっていないものの、全てを満たしてから申請をしたいと考えている申請人の方は、一つ一つ着実に準備を進めていき、全ての要件に当てはまるように準備をしてから申請するようにしましょう。

事業計画書の中小企業診断士の先生のお墨付きについては、この後の章で出てくる「前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」の源泉徴収額が1,000万円以上の企業で経営をする場合には、割愛できます。ただし、ほとんどの方の場合、新設法人や小規模法人の段階で申請される方が多く、中小企業診断士の先生のお墨付きがある事業計画書の添付は必須なケースが多いです。当事務所でサポートさせていただく場合、提携している中小企業診断士の先生と一緒にサポートをさせて頂きます。

この書類を確認すると必須書類と任意書類が確定する

新設法人の場合はこの書類は存在しません。よって、全ての書類を集める必要があります。

前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計

 まずは「前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」を確認してみましょう。こちらの書類に記載されている源泉徴収税額が、1,000万円以上の企業に就職する場合には、大幅に書類が省略できます。その結果、下記書類のみでも一応は申請が可能です。この後の章でご紹介する「必要書類」はすべて任意書類となります。

・申請書
・顔写真
・在留カード(日本滞在中の方のみ)
・パスポート(日本滞在中の方のみ)
・前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表(写し)

『第一関門の要件』を全て満たしていることについての説明書(任意の書式)

 入管が表明している任意書類はあくまでも「申請時には無くてもよい」という意味合いの方が強いです。決して、「絶対不要」という意味ではありません。省略した書類について添付せず、省略して申請した場合、結局入管から追加資料請求が来て、審査が長期化するケースが多々あります。追加資料請求が来るケースの場合、一発で許可される場合に比べて審査が長期にわたります。よって、審査の長期化を未然に防ぎたい(できる限り追加資料請求を受けず一発で許可を得たい)場合には、この後ご紹介する必要書類(源泉徴収税額1,000万円以上の企業にとっては任意書類)についてもできるだけ揃えて申請するようにしましょう。また、多くの書類を提出する場合には、各種書類について、内容に不備がないか、経営・管理の在留資格の要件を満たしているか、入念にチェックをしてください。

必要書類(源泉徴収税額1,000万円以上の企業にとっては任意書類)

役員報酬決定の株主総会議事録

 役員報酬が決定した際に作成された株主総会議事録を添付しましょう。

定款

設立時の会社のルールが記載されています。

『第一関門の要件』に関する証明書

資本金3,000万円以上履歴事項全部証明書※発行から3か月以内のものを準備しましょう。
経営歴が3年以上もしくはMBAを保有職歴の場合は在職証明書や退職証明書。学歴の場合は学位証明書(学位の記載がない卒業証書だけではだめです。)
1名以上の日本人もしくは永住者もしくは配偶者ビザもしくは定住者ビザの常勤従業員を雇用住民票を提出し、国籍や在留資格を証明しましょう。また、給料明細を1年分提出するなどし、常勤性も証明していきましょう。
申請人もしくは雇用している従業員がN2相当以上の日本語能力を保有該当者の日本語能力試験の合格証
事業計画書(中小企業診断士などの専門家のお墨付きがあるもの)当事務所では中小企業診断士の先生と協力し、事業計画書の作成やチェックをサポートいたします。

取引先との業務委託契約書

実際にすぐに事業を開始できる状況である必要があります。業務委託契約書が存在することで、今後事業をすぐに開始できる状況であると判断してもらえる可能性が高まります。

直近年度の決算書の写し

営業赤字や債務超過がある場合は、在留資格許可が下りない可能性が高いです。例えばM&Aなどで会社を買収して代表取締役に就任して経営・管理の在留資格を取得する場合などは、営業赤字や債務超過の企業を買収しないように注意しましょう。貴社が新設法人の場合は決算書が無いので、事業計画書をしっかり準備して、事業を行っていくことの信ぴょう性をアピールしていきましょう。

会社紹介資料

 会社ホームページや会社パンフレットなどを用意し、会社概要が入管に伝わるようにしてください。そのようなものがない場合、取引先との契約書や請求書なと取引書類を添付し、会社実態を証明しましょう。

許認可の証明書

 許認可が必要な事業を行う場合には、必ず許認可証を添付するようにしてください。また、許認可が不要な事業の場合には、その旨の説明書を作成し、審査官に対して論理的に説明するようにしましょう。

新設法人のみの必須資料

給与支払事務所等の開設届出書の写し

 税務署への届け出が必要な書類です。会社の方がご自身で税務署に届け出るか、税理士の先生に委託をしてご提出ください。ご自身で提出する場合には、税務署からの控えをもらうことができないので、できる限り税理士の先生に電子申告していただき、電子申告の控えをもらうようにすると入管への証明書類として一番スムーズな形になります。

申請理由書の作成

 申請理由書を添付し、入管の審査官の方が申請の全体像を把握できるような説明書きを作成するとよりスムーズに審査が進みます。事務所では必ず申請理由書を作成し、添付しています。


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この記事を書いた人

入管業務を専門にしている行政書士です。「高度専門職」「経営・管理」「技術・人文知識・国際業務」のビザ取得に豊富な経験があります。受任できるビザの種類は限定しておりません。まずはお気軽にご相談くださいませ。

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